「日本のSTOの法規制とアジアにおける国際戦略」 <br>参議院議員 藤末健三 | 独占インタビュー 後編
STOについて

「日本のSTOの法規制とアジアにおける国際戦略」
参議院議員 藤末健三 | 独占インタビュー 後編

「日本のSTOの法規制とアジアにおける国際戦略」
参議院議員 藤末健三 | 独占インタビュー 後編

 
前編「日本のSTOの法規制とアジアにおける国際戦略」
中編「日本のSTOの法規制とアジアにおける国際戦略」
後編「日本のSTOの法規制とアジアにおける国際戦略」
 

今後のSTOのあるべき姿とは

 
井垣 孝之

最後に、今後のSTOのあるべき姿というテーマでお話頂きたいと思います。STOの現状についてお話頂きましたが、藤末議員は今後STOはこういう風になっていくべきだというビジョンはお持ちですか?

 
藤末議員:一番大きいところはIPOです。証券を出して資金を集めるのが非常に面倒臭くなっているし、コストが大きすぎて、上場しても意味があるのかということになっています。
そして、資金が集まりません。一方でソーシャルレンディングみたいな動きもあるけれど、規模が大きくないです。

僕はトークンを使った資金を集める手段は、革命を起こすと思います。きちんとやれば。本当に何かやりたいなと思った時に、トークンを発行しますとことです。

例えば、ある歌手がいて、チケットの前売りをトークンでやりますよというのはありじゃないですか。
あとは、国際的なビジネス、例えば私の友人がやっていた面白いやつがあるのですけど、トランスレーターをシェアリングしようっていう仕組みを作っています。

そうするとドル決済よりもトークンで決済しましょうという話になります。そのトークンを初めからセキュリティートークンのような形で出しておいて、資金を集めてからビジネスをするということです。
新しいビジネスのやり方、資金の集め方ができるはずです。それをやりたいです。

トークンによる資金を集めるプラットフォームが日本にあることで、自ずと起業家が日本に集まってくるし、情報も資金も日本に集まります。

ですからアジアの中におけるトークンのファイナンシャルシステムの整備を行い、アジアのハブになりたいです。中国と韓国が規制しているので、我々は地理的にすごいチャンスがあると思います。

それを是非やりたい。アジアが仕切れれば、ヨーロッパやアメリカと繋がるのはそんな難しくないと思います。
自然に繋がりますから、その時に他の国との制度の整合性をきちんととって、24時間世界中で資金が回る体制を作るのが究極的な理想ですね。
 

STOのアジアにおける国際戦略とは

井垣 孝之

日本がアジアでSTOのハブになるために必要となる戦略はどのようなものだと考えられますか?

 
藤末議員:一番は国際的な調和をとらないといけないと思います。かつ、一番早く整備することが1つです。
もう1つは税制です。税制はなんとかしないとシンガポールにいってしまいます。金融庁と財務省が昔は1つでしたが離れてしまってからなかなか整合性がとれないので、そこは政治的な意思でやらなくてはいけないですね。
これは頑張ります、私。はい。
 
井垣 孝之

今、スピードと標準化と税制という3つあげて頂きましたけれども、そもそも魅力的な投資対象がないとお金は集まらないと思いますが、その投資対象の魅力を作るという点ではいかがでしょう。

 
藤末議員:正直言ってそれについて日本は弱いですよね。
ロンドンのシティに行って議論していても、本当に小さい会社なのに初めから国際展開を語っているのですよ。

そして、私に言うのは、アジア支店をどこに作ればいいのだろう、日本か東京かそれともシンガポールかと聞いてくるわけです。

日本で会っている方々が、初めから世界地図や地球儀見ながら議論しているかといったらそういう意思は弱い感じがします。
けれども、僕は日本にも人材はいっぱいいると思いますよ。

ただ、そういう人材が、もっと活動しやすい環境を作れば出てくるのではないかなと思うし、同時に中国でできない人、韓国でできない人達が日本に来て活動していただくことができれば、我が国で一気に活性化しますよ。

トークンを使うビジネスの発想はいろいろ出てきます。それはアジアワイドで東京に来てくれて新しいビジネスを起こすような環境を作るチャンスだと思いますよ。
 
井垣 孝之

日本でももちろん、今までより簡単な資金調達手段ができれば、そういう人材は出てくるだろうし、そうでなくても、中国や韓国でやりにくいという方が、日本に来て日本でやるというような動きを是非やっていきたいということでしょうか。

 
藤末議員:作りたいです。まだ出来ていませんから、そこまでいければいいなと思っています。
シリコンバレーは、スタンフォードやUCバークレーがあって、テクノロジーがあるからできたっていうイメージはあるかもしれませんが、あそこも結局はベンチャーで儲けた人たちがエンジェルになりました。

そしてまた大きい企業を作るというシステムで、資金がどんどん回ることによってできたのが現状のシリコンバレーです。私がなぜ私募のSTOって話をするかというと、公称で311人の億り人がいます。

もっといるはずですけど。そういう方々が日本でもう一回投資をして資金を回していく環境を作りだしてもらえれば、彼らは投資してくれると思います。

そうすることで、システムが動き出していき、だんだん大きくなっていくということを考えています。
まずは小さな芽かもしれないけれど、日本で起こりつつある動きをなんとか拡大していくのが、今のチャンスじゃないかなと思っています。
ですから芽をつぶさないようにしなくてはいけないですよね、絶対に。
 
井垣 孝之

初心に戻る質問をさせて頂きたいと思いますが、藤末議員は今まで国会質問というのを301回されていらっしゃいますね。
2004年に初当選されて、1番最初に国会質問された時、1回目の内容って覚えておられますか?

 
藤末議員:経済産業委員会ですかね。えーっと何言ったんだろう。覚えてないです。

井垣 孝之:メキシコのFTAの話ですね、中川昭一大臣に質問されていたのですが、その時にFTAをどうアジアの安定に結びつけていくかというお話をされていました。
そこで、メキシコとの話の文脈で東アジアは経済連携をしていかないとダメだとおっしゃっていました。

すごく印象的で、おそらくこれは政治的な信念として持っておられるのだなと思ったのですが、アジアにおいて経済の交流、物の交流、人の交流、国境を超えたいろいろな交流が地域の安定、ひいては平和を作るということをおっしゃっていました。
これはつまり、国境を超えて人と人が繋がるということですよね。

藤末議員:言っていましたか?びっくり!今でも思っていますよ。

井垣 孝之:ですよね。すごくSTOっぽいキーワードだなって思いました。個を大事にしながら繋がっていく。

藤末議員:面白い。なんでやっているのかがわかりましたよ。そうですよ。
国境を越えてこの人とこの人が繋がって価値を交換するわけですから、世界平和になりますね。
確かに。そんなこと言っていたのですか。びっくり。だから、こういうことを言っているのですね、私。

井垣 孝之:きっとそうなのだろうなと思っていました。

藤末議員:意識してないですよ。意識していないですが、ずっと思っています。

このテクノロジーは世界を変えると。ということでなければやらないです。本当は僕、ガチガチだったら銀行や証券会社はいらないと思っています。
これを革命的に変えるテクノロジーが生まれてきていますよ。これはおそらく何年かしたら革命と言われます。
なんとかこの芽を潰さずにやっていかなくてはいけないです。

一方で、既存の人たちにとっては脅威でしかないわけですよ。

一番脅威は何かというとセントラルバンクです。特に基軸通貨が消えてしまいます。
そうするとFRBは国営ではないですから、特定の人たちが集まった株主構成もわからないようなドル発行機関になります。

その基軸性を守るためにアメリカはすごいコストを払っているわけです。それにリブラは戦いを挑もうとして大変なことになっているわけです。

気付かなかった人たちはまずいと思いますが、おそらく究極的な金融を考えた時に何があるかというと、個人と個人が、みんなでお金を集めていくことが近い将来は収益性だけではなくなると思います。

あそこに困った人がいるからお金送ろうと言って送る世界ができます。間違いなく。今回の京都アニメーションの件でも外国から寄付が来ていますよね。

それがリアルタイムにできる世界がたぶんできると思います。それによっておそらく社会構造がどんどん変わっていくでしょうから、我々が政治家としてやらなくてはけないことは、もっと遠いゴールを見ながら設計していく必要があると思います。

その中で僕はUKやUSAの人たちを呼ぶべきかというと、今はドイツもやり始めているので、ドイツも呼ばなくてはいけません。
そういう人たちが集まることによって、チマチマした競争力ではなく、究極的にあるべき姿を世界中の国会議員が議論して共通して意識を持ってやっていくことで、多分変わると思います。

これをやらなくてはいけないですね。本当に少ないのですよ。僕が調べた世界では。だからこれをどこかで1発かましてやれば動くと思います。これはやったもの勝ちです。

井垣 孝之:今の日本の法規制も、日本にしては比較的進んでいる方じゃないかなと思います。

藤末議員:すごく進んでいます。あまり言ってはいけないですけど、麻生大臣の力は大きいです。
皆さんは麻生先生を分かってないからいいますが、彼が上に行って指揮してくれるから出来ることです。これだけのことをビビらずに。こういう仕事は、上がフラフラしていたら出来ないですよ。

だから、別に麻生大臣の肩を持つわけじゃないですが、麻生大臣が国際金融マーケットにいて、彼がいろいろなことを知っているが故に日本が強くなっていることは事実です。

あまり言う人いないから僕が言いますが、麻生大臣は国際会議で英語で演説します。いろいろな人と会って、すぐ会話できる強さがあります。国会で議論していても大臣はわかっています。

その上でじゃあどうしましょうかと。麻生大臣は、大臣ですから古い銀行や証券会社の話を聞かなくてはいけない。

僕は聞く必要はないと思っているから聞いていませんが、出来るギリギリのことのバランスをとりながらやっておられると思います。
というのは思いますので、ここはちょっと流して頂いていいかもしれない。麻生大臣頑張っているぞというのは。

井垣 孝之:来年4月に今の改正金商法が施行予定で、それに向けて内閣府令も含めて細かい部分はこれからだと思いますが、アジアの中でも先進的な法律を作っていただければと思います。

藤末議員:やります、やります。そうですね。逆に言うとアジアの人たちも集まった方がいいです。
それぞれの国を越えて。そういう時代ですから、みんなが語り合って新しいものを作っていく時代に突入すると思います。
是非よろしくお願いします。こっちも頑張ります。

井垣 孝之:はい、本日はどうもありがとうございました。

藤末議員:こちらこそありがとうございます。

 
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